2010年3月21日日曜日

山田ジャパンの公演を観た

劇団が大きくなって行く過程において、そこそこ客が入って来るようになるとタレントを起用するようになってくるところが多い。それに応じてタレントギャラの問題もあるのだろうが、観劇料金が上がってくる。
映画や演劇と関わって生活していると、世間の経済状態とズレが生じて来る事が多いような気がする。
先日もちょっとしたルポルタージュを書いたのだが、率直世間は相当に、ビックリするくらい不況だ。映画や演劇に金を使っている程余裕のある人は本当に少ないと感じた。家庭を持っている人間は尚の事である。だとしたら、少しでも安くして行く努力をする事が大切だと思う。

山田ジャパンの公演を観た。ここは旗揚げから欠かさず観ているが、チケット料金をほとんど上げていない。いとうあさこさんという今では売れっ子タレントもここをホームとして活動しており、ここに至って敢えて有名タレントを起用する必要もなく、マイペースで公演を行っていける理想的なスタンスがある。
良い環境の中で公演を打って行ける状態というのは羨ましくもあり、ここは本当に理想的である。

今日観た公演は、今までと少しスタイルを変えてきた。物語性を重視し、適度なセンチメンタリズムを盛り込み見る者を飽きさせない展開を呈してきたのだが、実に調和の取れた申し分のない話だった。これはウケるし客も入るだろうなと思った。
だが、実は私としては、もっと笑いを求めたかった。誤解のないように申しておくが、実に良い芝居だったのだが、一個人としては、ここに徹底した笑いを求めに来ていたのだ。それなら漫才でも観に行けよ!と言われそうだが、そうではなく、山田ジャパンの笑いを求めに来ているのだ。旗揚げから観ているので、一個人として要望もいろいろ出てくるが、山田ジャパンの笑いのセンスが私は好きだ。盛り上がりの中で、平気でバッサリ展開を切り、笑いに持って行くようなあの展開が好きだ。個人的には次はもっと大笑いしたいと思った。

良い芝居だった。

山田ジャパンの在り方に賛同する。

PS:松本君!あと二回頑張って!

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